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フィットネストレンド

フィットネス再構築:2021年の学び

ロックダウンから営業再開、そしてフィットネス業界の復活など変化の多い2021年。2021年にご紹介した記事の中から、最も読まれた記事10選をピックアップします。

野久尾 彩子

1. ロックダウン後の回復が早かった理由

今年3回目と4回目の緊急事態宣言の合間、宣言解除で日常を少し取り戻せると感じた時期、完全回復はできないものの、クラブ様も通常営業に近づけるよう方法を模索したことと思います。その時にご紹介した海外クラブの回復事例

海外のため状況は違えど、回復を願う気持ちは同じです。その中で、このガーンジー島というとても小さな島(イギリスとフランスの間にある島々の中の一つ)にあるクラブがどのようにしてコロナを乗り越えて、回復したかは目を引く内容になりました。地域特性はあるものの、クラブ会員が人との交流を求めていることと、感染対策を講じながら段階的に回復する必要性についてはどの国のクラブにも共感できるものでした。

現在感染者数が収まっている日本で、どのようにしてコロナに気をつけながらクラブが営業しているのかについて海外に発信できたらとても興味を持っていただける内容になるのではないでしょうか。

2. お腹の脂肪を落とす、腹筋運動の「真実」

不定期に展開している調査/研究シリーズ。本記事では、人生の転機における活動量、腹筋運動とウエスト引き締め効果の関係、心臓の健康維持のために有効な運動、活動量計の効果についての4本立てでした。

コロナの関係で健康を意識するようになった人も多く、明治安田生命の「健康」に関するアンケート調査では、約6,000人の調査対象者のうち、自身の将来の健康に対して「不安を感じる」人が59.1%いるということがわかりました。行動が制限された中でも健康を維持したい、またはより健康になりたいと思う人が増えており、この小コラム記事が参考になったのでしょう。

3. コアを鍛える:クラブが活用できる腹筋トレーニングのトレンド

コアトレーニングは今までいろんな形で変化を遂げ、それに合わせて様々なトレーニング器具が紹介されてきました。これからも進化するであろうコアトレーニングの未来について、専門家たちの意見をもとにトレンドをピックアップしました

クランチを減らし、ホバーやプランクを増やす傾向が出てくるとあるように、一部(腹部のみ)の筋肉を鍛えるというのではなく身体全体を考えた、上半身と下半身を含む総合的なトレーニングを重視するようになります。そして「クロスパターン」や「リアクティブトレーニング」の流行と共に、今後はコアトレーニングを効果的に実施する上で計測する重要性とそれをサポートするテクノロジーの改革にも期待が寄せられます。

4. 怠けものでいるためのスマートな方法とは?

今回の調査/研究シリーズは、食生活と心の健康の関係性、座ったままできるアクティビティ、女性に効果的な激しいトレーニング、「カウチポテト」の危険性の4つについて取り上げました

「怠けもの」と「スマート」という相反する言葉の並びに疑問を持った方も多いのではないでしょうか?ただこれはダラダラしてもいいという話ではなく、特にソファでテレビを見る時間を睡眠に置き換えることによって得られる効果があったという紹介で、睡眠が健康状態を左右することを裏付ける一つの研究ということです。「カウチポテト」の記事にあるように、怠けてばかりの状態は決して良くないのです!

女性の年齢を積み重ねるごとに起こる体の変化、そして運動の効果もまたとても興味深い内容でした。

5. メンタルヘルス:クラブ会員のストレス軽減のためにできる6つのこと

毎年5月は「メンタルヘルス啓発月間」です。コロナの影響でメンタルヘルスが度々取り上げられるようになり、日本においても耳にする機会が増えました。メンタルヘルスに影響を与えるものも、解決法も様々あります。その中で「健康的な身体づくり」を目的とするスポーツクラブなどのフィットネス関連施設が担う役割は大きいと言えます。

コロナの影響で行動制限や人と交流する機会が減ってしまい、メンタル面での不調を訴える人が急激に増えました。ただその中で健康意識が高まった人はとても多く、これはフィットネス業界にとっては朗報です。だからこそ今、クラブにとって健康と交流(人とのつながり)両面でメンタルヘルスの改善を図りながら、新たなサービス提供するビジネスチャンスなのです。

どのようなサービス展開を意識し、それがどのようにメンタルヘルスに効果的かをまとめています。

6. 睡眠 vs エクササイズ:健康に重要なのは?

どちらも重要だと言われ続けてきましたが、より深くそれぞれの関連性について研究結果などを踏まえながらご紹介しています。

結論、どちらも健康的な身体のためには必要なものです。問題はその適度です。睡眠の質が悪かったり、時間が適度ではない場合、それは健康被害を及ぼす可能性があり、エクササイズにおいても同様です。そしてまた、それぞれに影響があり、適度な運動をすることで睡眠の質が上がるということも実証されているように、睡眠とエクササイズは切っても切り離せないような関係性なのです。

コロナにとってリモートワークが増え、ワークライフバランスを保つ難しさを感じる方も少なくないと思いますが、仕事、運動、睡眠の時間配分に注意し、健康を維持しながら、コロナを乗り越えましょう。

7.クラブをコロナ前に戻す近道

Les Millsエグゼキュティブ・ディレクターのフィリップ・ミルズが、クラブの復活について語りました。この2年近くで生活習慣が変わり、クラブの在り方と今後の展望が気になるところです。日本でも「ソーシャルディスタンス」や「三密」と言われ続け、クラブ運営に多大な変化をもたらしました。しかし、フィットネスの将来は明るいと言います。

デジタル化の脅威を感じながらも、クラブで展開しているグループフィットネスプログラムとその効果は今まで以上に重宝されることでしょう。人とのつながり、社会的交流が求められる今、スタジオで行うライブプログラムも求められているのです。もちろん自宅などで行える利便性の高いデジタルフィットネスサービスの提供はこれから必要不可欠になりますが、ライブクラスのもたらす効果に代わることはなく両者が共存がしていくことになるでしょう。

8. 1分でできる心臓の「健康診断」

「1分でできる」「診断」。どうしても目がいってしまいますね。

調査/研究シリーズ記事の4本の中の一つで、褐色脂肪と腸薬とやや専門性の高い話題についてご紹介しました。腸薬については様々な研究が今おこわれていて、今後革命的なメタボ治療法が開発されると期待が高まっています。

診断といっても「はい」「いいえ」と答えていくものではなく、4階分の階段を上ることでわかるもの。上る時間に応じて心臓の健康度がわかるとのことなので、ぜひお時間のある時にお試しください!

9. 「デジタルフィットネスファン」を取り込む8つの方法

コロナウイルスの影響で急速に進んだDX。フィットネス業界においてもデジタルサービスの提供、また他業種からの新規参入などたくさんの動きがありました。デジタル化が進むことにより、それがクラブにとって脅威と思われましたが、今までフィットネスに参加していなかった方がデジタルフィットネスユーザーとして活動し始めたことにより、これはクラブにとってこれまでにないチャンスになりそうです

健康意識からデジタルサービスを通じてフィットネスを始めた人はとても多いと言われています。クラブとしては、今まで展開してきたデジタルサービスを継続しながら、SNSなどでつながりを保ち、今度はデジタルだけでなくライブクラスの優位性について伝えることによってクラブに通ってもらえる機会があると言われています。いわゆるオムニチャネル戦略です。

しかしながら、新規参入企業含めデジタル戦略に取り組む会社は多いので、サービスももちろん、唯一差別化が図れる「人材」の面での優位性アピールが必要になってくるでしょう。

10. 脂肪燃焼を促進する2つの確実な方法

またまた調査/研究シリーズです。今回は、脂肪燃焼する方法、妊娠中の運動と胎児への影響とランナーズハイについてご紹介しました

様々な研究結果をまとめたところ、カフェインが脂肪燃焼に効果的ということがわかっただけではなく、その理想的な摂取量と摂取時間についても解明されました。そしてまた運動している人ほど脂肪燃焼効果が高いことも調査からわかったのです。

そして、なんと妊娠中に母親が運動をすると、親から子供への代謝性疾患の遺伝を防げられることがわかったという興味深い研究結果も。マウスの実験をもとにした仮定の段階ですが、これが人間にも当てはまるとしたら、運動を心がけるお母さんが増えることでしょう。