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    消費者動向

    未開拓の市場を切り開くために必要なこと

    他のどの世代よりも人口比率が高いZ世代は、今後フィットネス市場に大きな影響を与える可能性を持っています。彼らのうち50%がエクササイズを始めたいと熱望していることから、クラブは今、会員数を急増させる千載一遇のチャンスを迎えていると言えます。

    ジョー・ブライス

    指一本で無限のコンテンツにアクセスできる環境で育ったZ世代にとって、選択肢を持つのは当然のことです。しかしながら、定期的に運動をしていない人にとって選択肢が多いことは、新しいエクササイズルーティーンを始めようとする彼らを逆に圧倒してしまいます。自宅でオンラインから始めるにせよ、スタジオレッスンに参加するにせよ、彼らは運動習慣を始めるためのガイダンスを必要としています。

    これは、2023年に発表された新しいグローバルレポート「Gen Z Fitness」でも重要な調査結果のひとつとして挙げられています。Z世代のうち50%がワークアウトを始めたいと考えており、36%が今後3ヶ月以内にその意思を実行に移す予定だと述べていますが、そのうち14%は「クラブに入会する際の威圧感」を感じると答えています。

    今回の記事では、今後世界的に大きな消費力を発揮するであろうZ世代メンバーを獲得するためのヒントを5つご紹介します。

    1. 彼らのマインドセットを理解する

    この世代は、親が短期間で体重が大きく変動するヨーヨーダイエットをしたり、流行を追いかけて長続きしないフィットネスを転々とするのを見て育ちました。「No pain, no gain(労力無くして、得るもの無し)」というモットーのもと運動をする文化の中で、フィットネス=楽しくないもの、というイメージが定着していきました。

    その結果、まだフィットネス市場に参入する前の段階でZ世代は、すでに運動は大変なものだという認識を持っています。にも関わらず調査における回答において、彼らはワークアウトの価値を理解し、身体や心がより健康になれること運動を始めるトップの理由として挙げていました。このように彼らのモチベーションを理解することは、クラブが過去の世代に効果のあった方法とは異なるやり方でZ世代を呼び込むための第一歩として非常に重要です。

    2. 彼らのニーズを把握する

    この世代は、すでにフィットネス施設でワークアウトを始めたいと考えていますが、何をきっかけに訪れるのでしょうか。新社会人や学生が多いこの世代にとって、どんなフィットネス施設に魅力を感じるか、という問いに対し「価格の安さ(39%)」がトップとなったのは当然の結果と言えます。

    彼らのうち37%は雰囲気の良さを求めており、対人関係が築ける機会があることがワークアウトへのモチベーションになっていることを意味しています。フィットネス施設は、Z世代にとってワークアウトの場として、また人と人との結びつきを作る場として、Z世代のハブとしての役割を強調し提供する機会があります。

    また、何でも試したがり、コンテンツを消費し、創造することに喜びを感じる世代として、彼らは新しいものに触れることにとても意欲的です。複数のSNSプラットフォームを使うことを好むように、彼らは同じことに対して様々な方法で関わることを望みます。その結果、彼らは様々なトレーニング方法を受け入れる傾向があります。まだ運動をしていないZ世代のうち34%は、トレーニング場所を選ぶ際ツールが充実していることが重要だと答えています。すでに運動をしているZ世代のうち64%は、さまざまなトレーニングを行ったり、新しいトレーニングを試すことを好みます。

    3. 自信をつけさせる

    これからワークアウトを始めようという人が、真っ先にHIITクラスを受けに行くとは限りません。まずは身につきやすい動きを中心としたルーティーンを確立することから始めます。まだ運動をしていないZ世代の半数近く(49%)が、運動はウォーキングから始めるつもりだと答えており、続いてランニングがランクイン(43%)しています。このような運動は、運動経験がなくても始められるという手軽さが魅力ですが、クラブのようなやる気を起こさせる環境がないため、始めるのと同じくらい簡単に止めてしまう習慣でもあります。

    手軽なワークアウトのきっかけを作りサポートすることで、クラブ運営者はZ世代とつながり、信頼を築くことができます。若い会員をターゲットに、運動初心者や運動を再開する人に向けた、ウォーキングやランニングのグループを作ることで彼らは習慣を継続することへの不安が軽減され、社会的な絆を築くこともできるのです。

    4. ードルを低くする

    運動初心者や運動を再開した人たちにとって、ひとりで新しい施設に入り、自分に合ったトレーニングルーティンをすぐに習得することは現実的ではありません。Z世代が施設に通うことを妨げている主な障壁として、22%が「一緒にトレーニングする人がいない」、さらに22%が「ジムは敷居が高い」、また22%が「何をしていいのか分からない」と回答しています。

    この回答結果を踏まえ、Z世代を入会時にサポートすることは、彼らが長期的に結果を出し続け定着するために極めて重要です。時間をかけて彼らの懸念点について話し合い、トレーニングの目標を設定することで、クラブスタッフは新会員のニーズを理解し、最も適したソリューションに導くことができます。無料の友達紹介キャンペーンや、ルールの使い方の説明、スタジオレッスンの出来上がったコミュニティーにZ世代を誘導するなどといった配慮は、新しく入会する彼らにとって大きな意味を持ち、自信を育て、施設に対する愛着を創り出すことができます。

    5. オンラインを使いこなす

    パンデミックは社会的に悪影響を及ぼしましたが、同時に自宅でのワークアウトに対する関心が高まるきっかけにもなりました。まだ運動をしていない人のうち68%が、自宅で運動を始める予定であると回答しており、またDatareportalの調査によると、Z世代は1日平均8時間をオンラインで費やしていることが分かっています。クラブは、「時間がない」「旅行中」「自宅でワークアウトしたい」といったZ世代のニーズに合わせてフィットネスをどのように最適化できるかを提示する必要があります。アクセスしやすく、魅力的なオンライン上のワークアウトを提供することは、若い会員にとって基本的な要件であり、ブランドの存在感を高め、有意義なつながりを促進する理想的な機会なのです。

    また、Z世代のスマートフォンへの親和性を鑑みれば、クラブが魅力的なコンテンツを提供することは、彼らの注目を集め信頼を築く絶好の機会となることを意味しています。米国だけでも4,800万人のZ世代がTikTokを利用しています(フォーブス誌)。SNS上で施設の宣伝をしたり、人気インストラクターにオンラインでクラスを実施してもらうことで、参加者がスタジオに足を運ぶ前から期待感を醸成することができます。そして彼らが実際にクラブに訪れた際、ワークアウト後に撮影ができるようなフォトスポットを設け、投稿のためのハッシュタグやステッカーを作るなどといった施策で、施設のデジタルプレゼンスを高めることも検討しましょう。