キーランのモチベーションの秘訣

モチベーション・クイーンとして知られているキーラン・ヒューストンが、クラスで変化をもたらすための秘訣を教えてくれました。

どのように相手にモチベーションを持たせるか。

私のコーチングスタイルは間違いなく内発的な動機付けでしょう。私は見た目などの美的感覚を追求したことは一度もありません。なぜなら、私にとって大事なのはワークアウトから得られる感覚や気分だからです。運動をすると気分が上がりますよね。

私はいつも、人々に価値を与え、彼らの時間を無駄にしないようにしたいと思っています。フィットネスでも人生でも、私は純粋に人を深く信じています。夫が情熱を注いでいることがあれば、それが成功して幸せになってほしいと強く願います。私の友人が達成したいことに対して懐疑的になっていれば、私はその友人が自分の才能を信じる手助けをしたいと思っています。人はたくさんの可能性を持っているのに、それに気づいていないだけだと思うんです。でも私には見えています。まるで特別なメガネをかけているかのような感覚です。

なので、モチベーションを高めるには、まず私がその人を信じていることを知ってもらいたいし、その人が目標を達成するためのツールを提供したいと考えています。

モチベーション方法は人それぞれです。あなたの動きそのものが、モチベーションを高めるものであるかもしれません。もしかしたら、あなたはすごいダンサーかもしれないし、BODYPUMPのテクニックが完璧なのかもしれません。必ずしも言葉である必要はないのです。

モチベーションを生み出すには、まず、自分が教えているプログラムとの間に強いコネクションを持ち、理解することが大切です。

LES MILLS TONE™やBODYPUMP™でのモチベーションの高め方と、LES MILLS SPRINT™やTHE TRIP™でのモチベーションの高め方は全く違います。

BODYPUMPのようなストレングス系のプログラムでは、エッセンスは強く、地に足のついたものを意識します。BODYPUMPに来る人の中には、強くなる、技術を向上させるという典型的な結果を得たい人がいると思います。しかし、TONEに関しては、そのプログラムのエッセンスは、運動競技のような楽しさです。そのためには、安定化筋を鍛えることが重要なので、それに沿ったモチベーションを考えることが大切です。

SPRINT を教えるキーランを、TONEで見ることはできません。だって正反対のプログラムだから。SPRINTの場合は、純粋なHIITトレーニングです。ハードできついワークアウトですが、正しくやれば必ず結果が出ます。Les Millsのプログラムはすべて科学的な裏付けがあるので、自信を持って「これをやれば目標を達成できますよ」と伝えることができます。私たちは、ただランダムに組み合わせた動きで、1%の成功を願うわけではありません。これらのプログラムはテストされており、結果は保証されています。

そして、BODYBALANCE™では、また異なるモチベーションスタイルで教えます。このプログラムでは、SPRINTでは見られないスピリチュアルなキーランが見られます。驚くかもしれませんが、私にもスピリチャルな面があり、私の家には、至る所に水晶が置いてあリます!

プログラムとのコネクションをとったら、次に達成してほしい目標を設定します。これは、トラックそのものに対してかもしれないし、クラス全体に対してかもしれない。目の前にいる人たちは、気持ちよくなりたい、少し強くなりたい、健康を増進したいなど、トレーニングによって何か特別なことを達成したいと思っています。なので、それらに沿った内容でモチベーションを高めるように心がけています。

私は、正確な言葉をスクリプトにすることはありません。

ここでこれを言いたいといった枠組みはあらかじめ考えていますが、言葉そのものはいつもその場に合わせて変えています。スクリプトでは「ここにモチベーションを言う」と書いて空欄になっています。その場で思いついたことを言うので、マスタークラスで何を話したか忘れてしまうことがよくあります。一番大事なのは、動きそのものについて考えるのではなく、動きから感覚を連想することです。例えば、BODYPUMP 118のスクワットのトラックで「あなたの脚はあなたの人生を背負っているのだから、しっかり愛を与えましょう」と言ったのは、SNSで見たリフティングのウェイトに関する会話からヒントを得たものです。スクワットで十分な重量が得られないという内容だったのですが、私はこう思いました:私たちの脚は文字通り、一日中私たちの体を支えているのだから、それ以上のウェイトはどんなものでも祝福されるべきなのです。

BODYPUMP 122のバックトラックで、「同じような仲間と一緒に、自分らしいトレーニングをしましょう」と言ったのですが、これはフィルミングウィークで生まれました。グレンは私たち全員を集め、私たちのコーチングのどこが好きなのか、私たちの強みは何なのかを一人ひとりに話してくれました。それを聞いて、私はチームとしてのパワーに感化されたのです。

モチベーションを更新しないインストラクターがたまにいます

同じキューを教えているすべてのプログラムで使っている人をたまに見かけます。それは悪いことではありませんが、心から思ってる言葉には聞こえなくなります。モチベーションは、目の前にいる人たちを本当に大切に思い、信じているところから生まれるものでなければなりません。例えば、「よくできました」という褒め方もそうです。投げやりな感じで言うと、「本当はそんなこと思っていないんだ」と思われてしまいます。でも心から、「よくやったね」というと相手にもそれが伝わります。これは、モチベーションキューでも同じような気がするんです。

私は、モチベーションの更新のために、ポッドキャストをたくさん聴きますし、啓発本などをたくさん読みます。私に大きな影響を与えてくれた本は、ジェームズ・クリア著の「Atomic Habits」とティム・S・グロバー著の「Relentless」です。また、アジャイルコーチのマインドセットについて話すポッドキャストも大好きです。

最初のトラックで、参加者のテンションを観察しましょう。もしあなたが、主婦ばかりのクラスでヒト成長ホルモンや、トレーニングによってどのようにアスリートになれるかについて熱弁をふるっていても、響きませんよね。

私は自分が言うことに価値があるか常に自問しています

メンバーは自分たちの時間を割いてクラスに来てくれます。私は、自分の話すことが彼らのフィットネス体験に価値を与えるものであることを確認したいのです。好きな映画を何度も見ていると、だんだんセリフが分かってきて、最初の頃のようなインパクトがなくなってきますよね?

モチベーションも同じです。同じことを毎回言っていたら、だんだんインパクトがなくなってきます。私が通っているあるクラスでは、リカバリーの時にインストラクターが必ず「呼吸を整えて」と言うんです。意図することは理解できるのですが、彼は毎回リカバリーのたびにそれを言うので、私は反発精神で呼吸を止めたくなってしまいます。もちろん、そんなことはしませんが、言いたいことがわかりますよね?

モチベーションを上げるための完璧なレシピを見つけるには、まず、人々があなたのためにクラスに来ているという事実を受け止め、自信を持ちましょう。そして、プログラムについて考え、クラスにどんな成果を求めるかを考えることです。

あなたが最も知られていることは?

モチベーション方法は人それぞれです。あなたの動きそのものが、モチベーションを高めるものであるかもしれません。もしかしたら、あなたはすごいダンサーかもしれないし、BODYPUMPのテクニックが完璧なのかもしれません。必ずしも言葉である必要はないのです。私の夫、ヴィリは純粋なアスリートで、BODYPUMPを教えているとき、彼は動きでインスピレーションを与えてくれます。彼は重力がないかのようにバーベルを軽々と持ち上げることができます。

また、グレン・オスターガードは、私のようにSPRINTで大げさな話はしませんが、バイクでの彼の動きを見ると、モチベーションが上がります。グレンと私が一緒にクラスをするとき、私たちは陰と陽のような関係にあります。私の強みはコーチングにあり、彼の強みは動きにあります。彼のバイクは印象的で刺激的なので、見ているだけでモチベーションが上がります。

次のクラスで使える5つのアドバイス:

  1. プレイリストであれ、トレーニングの種類であれ、自分がワクワクするものを見つけましょう。例えば、今回のBODYPUMP はあまり好きでないと落ち込んでいるとしたら、それはすでにネガティブ思考でスタートしていることになります。前向きな思考で取り組まないといけません。

  2. クラスで達成したい目標を持つこと。「今日は、100万と1回のパルスの目的をみんなに理解してもらいたい」など、何でもいいんです。

  3. 最初のトラックで、参加者のテンションを観察しましょう。もしあなたが、主婦ばかりのクラスでヒト成長ホルモンや、トレーニングによってどのようにアスリートになれるかについて熱弁をふるっていても、響きませんよね。エジュケーションも大事ですが、それがオーディエンスにそぐわないのであれば、ピボット(方向転換)の準備をしましょう。

  4. 音楽を知ることで、モチベーションの落としどころを知ることができます。例えば、72回のパルスが連続する場合、最初の20回でやる気を起こさせるようなキューを入れることはないでしょう。きっと後半にやる気を起こさせるキューを入れてゴールまで導くでしょう。

  5. 最後に、マスタークラスで使用されているキューがあなたの心に響かないのであれば、使わないでください。自分のキャラ、また文化的に使わない言葉もきっとあるでしょう。日本では、「shot, bro」 なんて言いませんよね。マスタークラスはあくまで参考として使い、あなたやあなたのオーディエンスにふさわしいように、言葉や表現を変えてみてください。

また、参加者の視点からプログラムについて考えることをお勧めします。私たちは常にインストラクターモードで、初心者や普通の参加者の視点を忘れてしまうことがあります。フィットネスの道のりは人によってさまざまな段階にあり、プログラムに参加している期間もさまざまです。私たちはコリオグラフィーを覚えて、コーチングをしなければならないことに固執して、フィットネスを実際に教えていることを忘れてしまうことがあります。私たちは人々にフィットネスを体験を提供しているのです。メンバーがあなたのクラスに通う理由は、あなたが提供するその体験そのものにあることを忘れないで。

キーラン・ヒューストン(ニュージーランド)はLes Mills ToneLes Mills SPRINTLes Mills THE TRIPLes Mills GRITBODYPUMPRPMのトレーナー/プレゼンターです。オークランドにあるLes Mills Internationalでグループフィットネスプロジェクトマネージャーとして勤務し、BODYBALANCELES MILLS TONELES MILLS SPRINTLES MILLS THE TRIPBODYPUMPLes Mills アンバサダーとして活動しています

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