「ひとりのインストラクターが複数プログラムを担当する意味とは?」

インストラクターが担当プログラムを選ぶ理由は人それぞれ。「新しいイメージを定着させ新たな客層を集めたい!」がきっかけとなった鈴木幸子さんのストーリーをご紹介します。

インストラクターになった理由とLes Millsとの出会いについて教えて下さい。

幼少期から習っていた器械体操の経験を生かす為に、総合フィットネスクラブの子供の体育指導に応募をしたことをきっかけにフィットネス業界に入りました。そして、当時の上司から勧めて頂きインストラクターになりました。インストラクターとしてのキャリアはプールの業務を兼務していた事もあり、アクアビクスからスタートしました(今でも指導させて頂いています)。指導に慣れてきた頃に上司から「身体柔らかいからヨガ系やらない?」と声をかけて頂きました。スタジオレッスンは勿論、LES MILLSの事は全く知らなかったのですが「やりたいです!」と即答したのは今でも覚えています。(若かった!)

最初に認定を取ったプログラムと、そのプログラムを選んだ理由を教えて下さい。また、最初の認定を取った際にいちばん苦労・苦戦したことは何ですか?

BODYBALANCEです。「身体柔らかいからやらない?」と当時の上司に勧められたことがこのプログラムを選んだ理由です。

今思うと私は環境にとても恵まれていました。BODYBALANCEの先輩インストラクターがベテランでお客様からの信頼や人気もある方で、その先輩がモジュールの準備を手取り足取りサポートして下さったので、認定の準備に関して「苦戦した。」という思い出は不思議とありません。

教えて頂いた事を、ひたすら休憩中や業務終了後に練習、分からない事は聞きまくりました。研修前日も「もう大丈夫だよ!」って言って頂いても、不安でギリギリまで確認しました。

コリオノートがボロボロになるまで練習していたのを今でも覚えています。その反動が大きくて、本認定後暫くはデビューしたリリースNo.はコリオも見たくない、音楽も聴きたくない症候群になりました。

苦戦した思い出があるのはデビュー戦です。

プールの指導は地声。CDデッキもプールで使用する機械とは違うし、客層も違う…。

私の指導していたお店は、スタジオではなくテニスコートでの体育指導だった為、スタジオに行く事が全く無かったのです。先ずは激しい場所見知りと人見知り…から始まりました。

そして、インカム、デッキ、ツール、照明や空調…これらのお客様にとってのベストな使い方やご案内に非常に苦戦しました。

先輩インストラクターと一緒のデビュー戦でしたが、どんな指導をしたのか本当に覚えて無いくらい緊張しましたし、自分の事で精一杯でそれ以外(照明や音響、空調など)は先輩に全部お任せしてしまった記憶です。

その後も自分のクラスを確立して行くのに、時間がかかりましたが、その経験を、今はデビューするインストラクターの皆さんの不安を解消する為のサポートに活かせています。

ふたつ目の認定プログラムは何ですか?ふたつ目のプログラムを持つことで、指導に良い影響はありましたか?

SH'BAMです。

このプログラムを持つことで指導の際の抑揚に良い影響がありました。音楽を活かす動きや声の使い方(特にカンバセーションボイスに大きな変化がありました。

SH'BAMは子供を2人出産した後のライセンス取得だったため、産後復帰してから良くも悪くもBODYBALANCEを長年やっているが故の〝鈴木さんって〇〇だよね。と言うイメージが確立されてしまっている気がしました。

そんな違和感を払拭する!イメチェンしたい!という思いと、複数アイテム取得によるクラブへの貢献度を上げる為にモジュール受講を決意しました。

BODYBALANCEの世界を悪い意味で無意識に作ってしまっていたレッスンが、良い意味で力の抜けたクラスに近づくヒントを貰えたのがSH'BAMで得た変化です。

トップトレーナーによるマスタークラスや、笑いあり学びありの研修を受講させて頂けた事は本当に転機で、私がインストラクターとしてキャリアを積む上で「この世界でもっと頑張りたい!」と思える貴重な経験でした。

複数のプログラムを教えることが、会員に与えるメリットとは?

①インストラクターが研修(IMTQWSSNS etc…)で得られる情報量が多くなり、様々な客層に対応できる柔軟なレッスンスキルが身につく、それによりスキルアップしたインストラクターは成長の振り幅が大きく、より安全で品質が高いクラスをお客様は受講することができる。

②様々なフィットネスカテゴリーに合った身体や身体機能、指導スキルを習得したインストラクターのレッスンを受けることによる体験の質の向上。

③品質の高いレッスンを受けることで運動効果を得られる。それによってレッスンに付加価値を感じることから、クラブに通う目的ができ、運動を継続することができる。

複数のプログラムを教えることが、クラブに与えるメリットとは?

一人のインストラクターが複数指導出来る場合、連続してスケジュールに組むこともできるため、一日の実施クラス数を増やすことができる。

一人にかかる経費(交通費等)の負担で、複数のプログラムを同日に提供できる。

若い会員が集まるLES MILLS GRITなどの専門的なプログラムや、「ダンス」などのトレンドを通じて、様々な層の会員を惹きつけることができる。

複数プログラムを教えるインストラクターには代行を任せる機会が増えるので、コストを抑えることができる。

インストラクターに複数のプログラムや能力開発の機会を与え、スキルを向上させることで、モチベーションを高め、維持することができる。

⑥人気のあるプログラムの客層をあまり人気のないプログラムへ引き込みやすくなる。認知度を上げることができる。

⑦カーディオ、ストレッチ、ストレングス等、フィットネスに必要な要素を満遍なくインストラクターが体験でき、そのメリットをリアルに会員に伝えることができる、等。

インストラクターを目指す人たちへ

インストラクターをしている事で、日常生活のパフォーマンス向上や、心や身体が健康になる為のスキルを身につける事ができるはずです。

そして、人との繋がりからパワーを貰えるし、時には人生を変えるようなプログラム、恩師や友人との出会いもあるかもしれません。

出産を経験して感じた事なのですが…

幅広いカテゴリーから、生活環境、フィットネスレベル、ニーズ、嗜好などによって自分に合った運動を選び、楽しみながらやることで効果が得られることがフィットネスの魅力だと思っています。また、沢山の方がインストラクターになる事に意味があって、心理的にも物理的にも外出がしづらい方などへ運動をするチャンスを増やす事に繋がると思っています。

セルフマネジメントの考え方が浸透している欧米では、多くの国でフィットネス人口が10%を超える中、日本はまだ数%…。自分の健康は自分で守ることを日本でも浸透させて行く為にも、皆さんの力が必要です。レズミルズのインストラクター育成プログラムのクオリティは勿論、IMT研修前のサポートなども手厚いです。皆さんのチャレンジをお待ちしています。

鈴木幸子 @sachiko_lesmills.0920

さらなる成長に向けて、ふたつ目のプログラムを受けてみませんか?ぜひ施設のご担当者と一度話し合ってみてください。