BODYPUMP: 歴史あるワークアウト

BODYPUMPは、数十年にわたって人々の筋肉を鍛え上げてきました 。
地下に設けられたジムの一室で始まった小さなダンベルクラスが、
今では世界中のクラブで実施される最大のフィットネスクラスへと成長。
これは、そんなBODYPUMPの物語です。

ビジネスマンの家庭、職人の家庭、漁師の家庭など、人々が生れ落ちる環境は様々ですが、BODYPUMP は、アスリート一家から生まれました。

ミルズ家には代々、アスリートの血が脈々と受け継がれてきました。ファミリービジネスとして始まったレズミルズの経営を担う2代目、フィリップ・ミルズは、BODYPUMPの爆発的な人気拡大の理由がその真のアスリートとしての血筋にあると考えています。

フィリップの父、レズ・ミルズが1968年に「Les Mills World of Fitness」のジム1号店をニュージーランドのオークランドにオープンさせた当初、メンバーの大半はアスリートでした。レズが1958年から1972年にかけてオリンピックに4回出場し、フィリップが陸上競技で10年にわたってニュージーランド代表を務めことを考えれば、スポーツ色の強いメンバーが集まったのは当然のことかもしれません。

BODYPUMPが生み出されるよりもずっと前、一般向けフィットネスクラスの主流がエアロビクスやタエ・ボーだった頃、レズミルズ一家と彼らのジムは一流のアスリートが集まる中でウェイトトレーニングを提供していました。この本格的なアスリート向けのスタイルは人々の関心を引きつけ、まもなくジムではシンプルながらも人気のあるダンベルクラスが提供されるようになりました。

「グループフィットネスは元々人気のあるジャンルでしたが、人々はありきたりな『レオタードとレッグウォーマー姿』で行うクラスよりも、もっと本格的なものを望んでいたのです」

― フィリップ・ミルズ

筋力トレーニングが健康や身体機能にもたらす効果によりクラスは瞬く間に有名になり、その人気はダンベルが全く足らずにジムの運営がストップしてしまいそうになるほどの勢いでした。この状況が、まさにシンプルなダンベルクラスを世界的なセンセーションを巻き起こした今日のBODYPUMPへと進化させる最初のきっかけでした。元ニュージーランド代表のアスリートで体操選手でもあった妻のジャッキーとの協力の下、フィリップは筋力トレーニングの効能を余すところなく引き出す、より効果的なシステムとしてのグループバーベルクラスを考案しました。

あらゆる人のためのBODYPUMP

当時はまた、ニュージーランドでフェミニズム運動が勢いを増し始めた時代でもありました。女性たちはこぞって、比喩的な意味の強さだけでなく、肉体的な意味での強さや権利も求めるようになっていました。

「私たちが目指したのは、『女性はウェイトトレーニングに向いていない、あるいはすべきではない』という誤ったイメージを打ち砕くことでした」

― ジャッキー・ミルズ博士

その頃、ウェイトトレーニングは筋骨隆々とした肉体を作り上げるための「男性的な」エクササイズとして捉えられていました。ジャッキーはこの事実を理解していましたが、彼女自身は体操選手としてのキャリアを通してウェイトトレーニングを取り入れていたので、適切な筋力トレーニングにより強く、引き締まった肉体を手に入れられると分かっていたのです。

BODYPUMPは、誰にとっても効果的なワークアウトを取り入れることで、性別・年齢・フィットネスレベルを問わず、あらゆる人が取り組めるように作られました。反復回数を増やす代わりに比較的軽いウェイトを使うことで、どんな人にでも行えるプログラムとしたのです。

「Strong is the new skinny(痩せた体よりも、強い体の方が美しい)」というキャッチフレーズが支持を得る時代が到来するずっと前に、ジャッキーとフィリップはこの考え方を提唱し、筋力トレーニングが心血管の健康から関節機能、更にはホルモン反応にまでもたらす効果を強調しました。男性も女性もこのトレーニングを行うことで身体を絞り、筋肉の調子を整え、素晴らしいプロポーションを長期的に維持することができます。

モチベーションを引き出してくれるコーチが指導する中、最高の音楽に合わせてグループで行うウェイトトレーニングが、旧来のウェイトワークアウトよりも楽しいことにメンバーたちはすぐに気がつきました。1回のクラスに多くの利点が詰め込まれているため、BODYPUMPは瞬く間に世界の最先端フィットネスへと成長しました。ほかのクラブからもBODYPUMPのライセンス権を求める声が届くようになりました。最初はニュージーランドとオーストラリア、続いて米国やヨーロッパからも依頼が寄せられるようになり、今やBODYPUMPは世界中の15,000を超えるクラブで実施されています。

BODYPUMPの研究と指導

BODYPUMPが世界レベルのワークアウトであり続けるためには、世界的なフィットネス研究とトレンドの最前線にいることが重要となります。このため、レズミルズは、フィットネスの専門家、研究者ならびにスポーツ科学の専門家を集め、BODYPUMPの全ワークアウトが秀逸なものとなるよう全員が尽力するグローバルチームを育成しました。フィリップとジャッキーの息子であるレズ・ミルズ・ジュニアも、このチームに参加することとなりました。彼もまた、祖父や父と同じ道を歩み、世界を舞台にスポーツに取り組むようになっていました。彼がまずロサンゼルスに拠点を置き、次世代のアスリートを育成するために用いたエクササイズのスタイルが、今や「H.I.I.T」として定着した高強度インターバル トレーニングでした。こうした新しい知見を得てニュージーランドに帰国したレズ・ジュニアは、LES MILLS GRIT シリーズの開発に取りかかりました。彼は新たなプログラムカテゴリーを追加しただけでなく、その後すぐに世界を席巻することになる、このトレーニング手法の研究結果やトレンドをBODYPUMPにも取り入れました。

BODYPUMPは、H.I.I.Tワークアウトの特質を全て取り入れることはできませんでしたが、更なる進化を遂げることはできました。ウェイトは引き続き軽重量から中重量のものを使いながらも、短時間によりいっそう力を出すようメンバーを鼓舞する手法で、BODYPUMPは対象者を限定することなく効果的なワークアウトを発展させる方法を見いだすことができました。

こうしたスタイルの変化は、ツールの変更も必要としました。そもそもBODYPUMPの開発はツールの検討をきっかけとしていたため、すぐに新たな、より汎用性のある器具の開発が始められました。これにより、ダンベルから始まり、スタック式のバーベル、そしてLes Mills SMARTBARが生み出されました。

収納できる独自の「歯」を備えたSMARTBARではウェイトの交換を素早く、簡単に行うことができるため、交換に無駄な時間を費やすことなく、ワークアウトを行うことに最大限の時間をかけられるようになりました。更には、ウェイトの交換を簡単にすることで前よりも細かい単位で重量を増やすことを促し、メンバーが自身の筋力トレーニングやフィットネスを次のレベルへと引き上げる後押しをすることができました。

また、特定の動作に対して筋肉がどのように、また何故反応するのか等、このトレーニングスタイルを裏付ける知識と方法論をインストラクターが共有し始めることにより、プログラムは更に効果的なものと変化していきました。「Time under tension(筋肉の緊張時間)」とは何を意味するのか。あるいは、エクササイズの方向を変えるだけで、常に身体に「考えさせる」方法。運動を行うだけではなく、こうした知識も伝えることに対する情熱は、「Les Mills World of Fitness」が依拠していた、真のアスリートとしての意識基盤からくるものです。真のアスリートが行うワークアウトを実現するには、何が、何故、どのような効果をもたらすのかの仕組みを理解することが重要なのです。

25年に及ぶ継続的な発展を経た今、熱心な研究者と科学者のチームを抱えたBODYPUMPはこれからも、革命的なワークアウトを開発し提供し続けることは間違いないでしょう。

BODYPUMPの第100番目のリリースに伴い世界的に実施されるリリースイベントに参加することで、進化を続けるBODYPUMPと共に発展しましょう。

(記事:イザベル・フェンウィック)

詳しくはlesmills.com/jp/bodypumpをご覧ください。お問い合わせはinfo.japan@lesmills.comまで。