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進化するLES MILLS GRITの女王、エリン・モウ

30.07.2026

インストラクター情報

LES MILLS GRITの女王であり、LES MILLS SHAPESのクリエイターでもあるエリン・モウ。豊かな想像力や仕事に対する真摯な姿勢、そして圧倒的なパフォーマンスで知られる彼女ですが、決してステージ上での姿がすべてではありません。その人気者ぶりとは裏腹に、実は内気な性格や自己肯定感の低さに悩んでいた時期もあるのです。今回のインタビューでは、彼女が強さや自信、個性を育んでいく過程を振り返りながら、真のエリンに迫ります。

このところ、世間ではランクラブ人気が高まっています。先日、あなた自身もフルマラソンを完走したそうですが、その経験を通じて特に印象に残ったことは何ですか?

エリン・モウ:言葉にできないほどの達成感です! フルマラソンの練習には、忍耐力と精神的な強さ、そして自己管理能力が必要です。

ランニングのパフォーマンス向上に最も効果的だったワークアウトは何ですか?

エリン:LES MILLS SHAPESLES MILLS STRENGTH DEVELOPMENTの組み合わせです。LES MILLS SHAPESでは、ランニングの土台となるコアを強化できます。臀部のアイソレーションワークもあるので、マインドマッスルコネクション(ターゲットとなる筋肉を意識することでトレーニング効果を高めること)も期待できます。ランナーにとって、臀筋の活性化は効率的なランやケガの防止にとても役立つのです。

加えてLES MILLS STRENGTH DEVELOPMENTを行うことで、さらに筋力がレベルアップします。力強さと安定性が高まるだけでなく、靭帯を鍛え、関節を守ることにもつながります。

以前、もともと内向的な性格が故に、新しい人とつながりを築くことに苦労しているという話をされていましたが、その後変化はありましたか?

エリン:以前は、インポスター症候群(自分の能力に自信を持てない心理状態)が自己肯定感の低さに大きく影響していたと思います。そのせいで、人とつながることに対して身構えてしまっていたように思います。時間とともに自信を持てるようになると、人間関係は決して恐れるものではなく、ごく自然なものだと感じられるようになりました。

もちろん、今でも境界線は大切にしています。その瞬間に集中し、意味のある会話をし、嘘偽りのない人間関係を築くためです。

Les Millsでは、「完璧でいることよりも自分らしくいること」という価値観を大切にしています。しかし、インストラクターがパフォーマンスの陰に隠れてしまうことがあるのも事実です。あなた自身は、「本当の自分」を見せられるようになるまで、どのようなことを実践ましたか?

エリン:パフォーマンスは、調子が上がらない日々を乗り切るための鎧として役立つことがあります。でも、その鎧を脱ぐ努力をしなければ、自分を偽る仮面にもなり得ます。

私の場合、時間とともに少しずつ自分らしさを出せるようになっていきましたが、最初は意識的に取り組む必要がありました。「なぜインストラクターをしているのか」という原点に立ち返ること、人前で弱さ見せることを恐れないこと、相手の名前を呼ぶこと、親しみやすい存在でいることなどを意識しました。何より、常に完璧でいようとするのではなく、ありのままの自分を見せることが大切なんです。

人は「本当のエリン」よりも「ステージ上のエリン」を求めているのではないか? 以前、そんな思い込みが自分自身を縛っているという話をしていました。今はどうですか?

エリン:そういった思い込みは、だいぶなくなりました。それもインポスター症候群が関係していたと思います。人間関係や周囲からのフィードバックを通じて、コミュニティの人たちは、クリエイターやプレゼンターとしての私だけでなく、ひとりの人間として私を大切にしてくれているんだと実感できるようになりました。

私は、常に自分らしくいようと努力してきました。ステージ上でもそうでなくても、同じ価値観を持ち、常に自分自身でいるように心掛けています。もちろん、「ステージ上のエリン」も正真正銘の私自身ですが、本当の自分を隠すためのものではありません。

エリンと言えば「ストイック」というイメージを持っている人がたくさんいます。自分を律する意志の強さやトレーニングを続ける継続力がないと感じている人たちに、あなたならどんな言葉をかけますか?

エリン:皆さんが目にしている光景は、決して一朝一夕で身に付いたものではなく、長い年月をかけて積み重ねてきた結果です。そして、日々のモチベーションに頼るのではなく、健康的な習慣をライフスタイルとして定着させることが大切です。

私は、規律を大切にしていますし、そのことについてよく話します。規律は、日々の実践によって身に付けることができるスキルなのです。

「自分にはそこまでできない」という人には、「やる必要はありません」と伝えたいです。私のルーティンを真似する必要なんてありません。大切なのは、自分が無理なく続けられる習慣を見つけることです。まずは小さな一歩から始めて、自分の継続力を信じてください。時間が経てば、かつてはストイックに思えていたことが生活の一部になっているはずです。

知っていましたか?

BODYCOMBATは、エリンが初めて教えたLes Millsプログラムであり、グループフィットネスの世界へ足を踏み入れるキッカケとなったプログラムです。2009年に初めてクラスを担当するようになるまでの1年間、彼女はトレーニングやチームティーチで経験を積みました。当時は、早朝のクラスと深夜のDJを両立する日々を送っていたのです。

自分に余裕がない時や落ち込んでいる時、あるいは周囲とのつながりを感じられなくなっている時、どのような傾向が見られますか? そういった状況に陥った時、どのようにリセットしますか?

エリン:まず、気が短くなります(笑)。もともとせっかちな性格ではあるので、そこは十分に自覚しています。ネガティブな状況に陥ると、実際よりも、あらゆることを重く受け取ってしまう傾向にあります。それは、必要以上のエネルギーを消費してしまっているというサインであり、もっと自分自身の回復に目を向けるべき合図なのです。

フィットネスというものは、大きなエネルギーを与えてくれる一方で、大きなエネルギーを消費するものでもあります。それは、自分の身体、感情、精神のすべてを注ぎ込むからです。

時には、フィットネスと距離を置くのもいいでしょう。ランニングは、頭を整理したい時に最適です。身体が疲れている時は、バスソルトを入れたお風呂に浸かり、ドキュメンタリーを観て、早めに寝るのが一番です。

プログラムによって、違う「キャラクター」を演じることはありますか? 例えば、高強度のLES MILLS GRITと流れるような動きのLES MILLS SHAPESでは、コーチングスタイルは変わりますか?

エリン:自分がクラスで何かのキャラクターを演じるという感覚はありませんが、プログラムによって前面に出る自分の一面は確かに異なります。それぞれのプログラムに独自のエッセンスがあり、目的やトレーニング効果も異なります。私の役割は、それらを自分らしく、そして正直に伝えることです。

ひとつ断言できることは、プログラムに関係なく、どれも私自身であるということです。その時々によって、「私のどの部分」が前面に出るかが変わるだけです。演じているのではなく、プログラムのニーズや、参加者がその瞬間に私に何を求めているのかを理解し、それを届けようとしているだけなのです。

LES MILLS GRITのフィルミングで、最もキツかったリリースはどれですか?

エリン:全部です(笑)! 真面目な話をすると、特に印象に残っているリリースは2つあります。ひとつは、ナターシャ・ヴィンセントと一緒に撮影したリリース35です。あのワークアウトは本当にハードでした。もうひとつはリリース40です。映像的にはすごくカッコいい仕上がりでしたが、背後のライトのせいで、実はサウナのなかでHIITをしているような感覚でした。完成したビジュアルを見て、やってよかったと思えました!

「もう1レップも無理だ」と感じる瞬間を、どのように乗り越えていますか? また、カメラの前に立つことで、さらにアドレナリンが出て、より一層モチベーションが高まるようなことはありますか?

エリン:(笑)。普段のクラスを覗いてもらえれば、カメラがあってもなくても変わらない私を見ることができると思います。どんなシーンでも全力を尽くすように心掛けているからです。性格的なものもありますが、フィルミングもクラスも私にとってはトレーニングの一環です。だからこそ、常に全力なんです。

限界を乗り越えるために必要なのは好奇心です。「もう無理だ」ではなく、「あとどのくらいできるかな?」と自分に問いかけるんです。本当にキツくなった時は、目の前の1レップに集中します。1レップずつ積み重ねていくことこそ、試練を乗り越えるために不可欠なのです。

知っていましたか?

ステージの上やクラス参加者の前でパフォーマンスをするだけがエリンの仕事ではありません。プログラムの開発を支える、クリエイティブチームの一員としての顔も持っています。理学療法士のロブ・リーとマディ・ディラン、そしてLes Millsリサーチ部門責任者のブライス・ヘイスティングスとともに、マインドフルなアプローチを取り入れたスカルプティングプログラム、LES MILLS SHAPESの開発に携わりました。LES MILLS SHAPESは、今や世界各国のクラブでキャンセル待ちが出るほどの人気プログラムです。
最近ではHYROXとのパートナーシップにも深く携わっており、2つのニュープログラムのローンチにも大きな役割を果たしました。

近年のフィットネス業界において、カロリー計算や「No Pain No Gain(苦労なくして得られるものはない)」といったメッセージは、かつてほどの需要を失いつつあります。これはポジティブな変化だと思いますか? また、こういった流れのなかで、LES MILLS GRITはどのような位置付けになるのでしょうか?

エリン:フィットネス業界にとっては、とてもポジティブな変化だと思います。「細さより強さ」が新しい合言葉になったことは本当に嬉しい限りです。ハレルヤ!

理想の見た目だけを追い求めるのではなく、トレーニングを通してどう感じたいかを追求すべきです。これこそ持続可能なアプローチなんです。

もちろん、LES MILLS GRITは非常に強度の高いプログラムです。それはプログラムのDNAであり、意味のある強度です。LES MILLS GRITが多くの人に支持されているのは、持続可能な形でチャレンジできるからでしょう。限界まで己をプッシュすることは、決して罰ではなく、挑戦のために背中を押してくれるものなのです。

トレーニングの量を増やしても、それ以上は成果が出なくなるようなポイントはありますか? また、トレーニングをし過ぎた際にどのような気付きますか?

エリン:個人的には「量より質」です。かく言う私も、毎日のように複数のワークアウトをこなし、何日も高強度トレーニングを続けることで、身体にストレスをかけていました。より健康的な身体を手にするための近道だと思っていたからです。結果として、ひどい帯状疱疹になってしまいました。

決していい経験ではありませんでしたが、今思えば自分自身を見つめ直すいい機会になりました。なかば強制的にペースを落とし、トレーニング量を見直し、プロのランニングコーチを雇うキッカケになったからです。コーチは私の心拍数をデータ化し、身体がどれだけのストレスを受けているか、どれだけ反応できているかについてフィードバックをくれました。

クラスの数を増やすことがよりよい結果に直結するわけではありません。身体の回復、適応、成長に十分な時間を確保できていなければ、どれだけトレーニングを重ねても望む結果は出ないでしょう。

2026年の目標は何ですか?

エリン:2026年は、挑戦と成長を続ける1年にしたいです。今、自分史上最高のコンディションであり、過去にないほど強いと自負しています。ちなみに、1月に掲げた目標は自己ベスト更新です。

Instagramでエリンをフォローしましょう>>>>>@erinmaw

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